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日本からの参加者の口コミ

日本からの参加者の口コミ

参加者の声
(立命館大学 米田 優作)


-中東研修プログラム所感-
「紛争地を訪れること」にどのような意義があるのか、また意義のあるものにするために何が必要なのだろうか。

もちろん、継続してその地域を観察し続けている研究者などが訪れ、そしてそれをもとに何かを編むことは多少なりとも重要な意味を持つと考えられる。しかしこのプログラムに参加する我々が一時的に訪れ、「イスラエルパレスチナ問題」や「中東和平」などと呼ばれる問題について講義を受けスタディーツアーでいくつかの場所を訪れることにどのような意義があるのだろうか、またどのような意義を創出することができるだろうか。

中東において生じている問題は、その複雑性ゆえに過度に単純化して評されたり、捉えられたりしがちである。このラベリングや単純化によって、これらについて考える際の認識が多少固定化されている側面もある。しかし実際に「問題」とされる事柄は現在進行形で生じており、アメーバのように姿形を変えながら実社会の中に内在している。

このプログラムでは、様々な人から講義を受けたり話を聞いたりすることに加え、スタディーツアーとして国内のいくつかの場所をめぐる。話をしてくださる人はどのような主張を持っているのか、またその話者の「stand point」はどこにあるのか、その「stand point」は誰・どの集団を代表しているのかということを意識してみることや、スタディーツアーで五感を通じで現地に触れることで、それまで静的・固定的であった「問題」に対する見方を相対化するきっかけとなるかもしれない。

プログラムを通じて、ラベリングされたり単純化し評されたりしがちな、イスラエル・(and)パレスチナ問題 [イスラエル/(or)パレスチナ問題との表記の仕方もあるが、国家としてのイスラエル(またはパレスチナ)を全否定して問題を語ることについてはそれほど建設的でないように思えることに加え、片方のコンテクストに沿って「問題」とされるものを捉えることよりも、両論併記で問題を複合的・立体的に捉えた方が良いのではないか、という執筆者の意図から、ここではイスラエル・パレスチナ問題と表記した] の諸相 を捉えるきっかけとしてほしい。このプログラムにおける講義とスタディーツアーは少なからず、問題の諸相を、単純化された「平面」としてではなく、複合的・立体的に捉えるための手助けをしてくれるはずである。

また同時に、このプログラムに参加しただけで問題を「わかった気」になるのは言語道断であると考える。単に現在まで継続している動態的な紛争が生じている地に一時的に 身を置くこと、だけで問題を捉えようとする試みは愚かであり、その「地域」(local/national/local/global)の連続性 の中でどのような意味合いを持っているのか、など重層的かつ立体的に問題を捉えるために考察し続けることこそ必要であるのではないだろうか。したがって我々が単に紛争地を訪れることだけにはそれほど意味はなく、そのタイミングで生じている/いた出来事がいかなる意味を持ち、どのように「問題」とされるものを構成しているのかについて考察することこそ必要であると思われる。参加を検討されている方には、プログラムに参加するだけでなく、そこで得た参加者のコミュニティとともに日本に帰ってからも思索し続けてほしい。

<アドバイス>
・渡航事前にベーシックな「歴史的事象」を掴んでおくだけでも、講義の理解度や現地での発見の量は違ってくることがあるため、少しでもいいので渡航前の学習をお勧めします。
・集まったプログラムメンバー皆でフォローアップし合いながら、現地滞在中もメンバー間で話す時間を設けることで、プログラムがより実りのあるものになると思います。

*この文章は個人の見解を述べたものであり、Galileeとは一切関係ありません


(創価大学 本間 弘光)
-参加した人にしかえられない複雑な感情を抱いた-
近年情勢の変化が激しく世界的な関心が高いが。一向に解決の兆しは見えないイスラエル・パレスチナ問題に関する講義を通し、紛争問題はなぜ解決が難しく、そこに対し自分はどのように関わっていけるのかを考える糸口を掴むことができる。片方の正義は、他方からすると受け入れ難い現実として突きつけられる。イスラエル・パレスチナ双方の生の声を聴き、現状を自分の目で見た時、参加した人にしか得られない複雑な感情を抱いた。しかし、これこそが紛争問題を理解し考える上では、大切な一歩だと確信する。政府、民間。イスラエル、パレスチナなど、多様な立場から見たイスラエル・パレスチナ問題に対する講義や、スタディーツアーを通して現場に訪れることで、国際的なバランス感覚に基づく、中東問題への理解を深めることができる。勇気を出して飛び込み、本気でぶつかれば、必ずそれ以上の価値ある体験を得ることができる充実したプログラムであると確信する。

 (創価大学 家田 智美)
-出会ったアラブ人の言葉に衝撃-
本プログラムの参加で、実際に双方の立場からの言葉を彼ら自身の声で聞き、中東問題を考える上での新たな視点を得ることができました。最も衝撃を受けた(印象的だった)のは、高く冷たく固い分離壁の前で聴いた「あの分離壁の建設に日本人も加担しているかもしれない」というアラブ人の言葉でした。モノや技術がグローバルに動く今、イスラエル・パレスチナ問題は遠く離れた場所で起こっている問題ではないと気づかされました。実際に自分の目で見て、聴いて、自らの手で触れて、メディアを通して知る現地のリアルとは別の「リアル」を体感でき、中東問題を自分事として考えていくきっかけになりました。

(早稲田大学 嶋田 康平)
-日本人に何ができるか-
何ができるかを考える前提である知識が、圧倒的に不足している。日本人はこの問題に無知だ。 一個人であれ、一国家であれ、干渉するのであれば、もっとイスラエルとパレスチナという二つ の社会を知らなければいけない。そこに生きる人たちと話さなければならない。どんな人がいる のか、どんな考え方なのか、どんな日常なのか・・・。知ること、話すこと。すべてはそこから 始まる。日本人のほとんどはイスラエルに行ったことはない。そんな日本社会で、自分たちの役 割は何なのだろうか。イスラエルに行った人間にしかできないことを見つけ出したい。

(北海道大学公共政策大学院 凌 秦君)
-単なる学習ではなく『民間外交』という重要な役割であった-
言葉は通じないかもしれないが、無邪気な彼たちの表情・行動から日本国民への感謝の気持ち がよく読める。われわれは、急に、学校の人気者になれるのが予想外であった。自らの目で日本 ODA の実績を確かめた上で、改めて我が国の誇りを実感した。ついに、今回の研修のクライマッ クスを迎えた。この日から、私は、今回の現地入りが、もはや単なる「研修」を目的とするので なく、日本の「民間外交」という重要な役目をも担うことを自覚した。

(麗澤大学 浅田 真澄)
-良い意味で予想と異なる現実に驚きました-
イスラエル・パレスチナは世間では「危ない国」扱いだけれど、実際に行ってみたところ、全 く危険性は感じませんでした。観光客扱いされていたからかもしれませんが、挨拶をしてくれた り、「どこから来たの?」と声をかけてくれました。死海に行った時も、現地の方が声をかけて くれ、フレンドリーな人が多いという印象でした。イスラエルとパレスチナを行き来する検問所 では、銃を持った兵士がいてちょっと緊張しましたが、それ以外には不安を感じたことはありま せんでした。多くの人が、メディアの情報を通じてイメージを持ちがちですが、実際に行ってみ るとそのイメージとは違っていてギャップを多く感じました。

過去の参加者出身大学・組織一覧
(北海道) 北海道大学 (東北) 秋田大学、秋田国際大学、東北大学 (北陸) 金沢大学 (関東) 筑波大学、獨協大学、青山学院大学、亜細亜大学、桜美林大学、学習院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、創価大学、上智大学、中央大学、津田塾大学、東京大学、東京外語大学、一橋大学、法政大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、神奈川工科大学、神奈川大学、千葉大学、麗澤大学、国際協力機構(JICA)防衛省防衛研究所, 日本・イスラエル・パレスチナ学生会議 (中部・東海) 静岡大学、東海大学、愛知県立大学、名古屋大学 (関西)大阪大学、関西大学、関西学院大学、京都大学、同志社大学、立命館大学、甲南大学、神戸大学、神戸大学大学院国際協力研究科 (中国) 広島大学 (九州) 西南学院大学、立命館アジア太平洋大学 (北から順)

 

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